【SVシングルS15最高R2039, 最終R2014-353位】ポリ2軸対面トリル回顧録
7世代以来”5年ぶり”にレート2000を達成したので記事更新。
【使用構築】
【構築経緯・コンセプト】
7世代の頃に擦り続けたHCベーストリル3ウェポン型のポリ2を使用したいと考え、ポリゴン2から組み始めた。このポケモンの強みを考えたところ、前シーズンに数を増やしたブリジュラス入り対面構築にかなり有利であると感じた点から構築をスタート。
トリックルームを使用する場合、トリルターン継続中に多くの相手を縛れる高火力アタッカーが欲しいのでその相方を探した。結果、ポリゴン2と相性補完が取れ、受け出しもしやすい駒としてHAベース鉢巻カイリューの使用感が良かったため採用。
また、トリックルーム展開を成功させるためには”相手の頭数を減らしてから展開を開始する”ことが重要である。そこで、幅広いポケモンと打ち合え、1-1以上を狙える駒を探したところ、カウンター採用襷連撃ウーラオスが丁度合致していたため初手要因として採用。
ここまでの3体を基本選出として対戦をしていたところ、特にタケルライコ入りやあくびガチグマ入りの構築との対戦に厳しさを感じた。そこで、縦の並びとしての汎用性を損なわずにこれらの構築と打ち合える並びとして、HBDベースカバルドン+HCSベース瞑想身代わりハバタクカミを採用。
最後に、ママンボウ+パオジアンやドヒドイデ+ディンルーのような環境に多かった受け回しを崩せる駒として、身代わり悪巧みサーフゴーを採用し、構築が完成した。
【個別解説】
ポリゴン2@しんかのきせき テラスタイプ:ゴースト 特性:ダウンロード
191(244)-x↓-112(12)-172(252↑)-115-80
れいとうビーム シャドーボール 10まんボルト トリックルーム
構築の組み始め。現環境において、トリックルームを展開しながら自身が高火力アタッカーとしての機能も果たせる唯一の性能を有している(と考えている)。
ゴーストテラスで採用することで水ウーラオス対面も拾えるほか、特にブリジュラス入りに対して強く出られる点がこのポケモンの強みだった。初手でブリジュラスを削りながらポリゴン2を後発で繰り出すことで、Cを上昇させつつトリックルームを発動させ、そのまま裏に控えがちなハバタクカミ+連撃ウーラオス等を倒して勝ちまで持って行く展開を再現良く実行できた。
後述するカイリューにトリルターンを渡して暴れる展開も有力だが、まずはこのポケモンでテラスを切りながらでもターンを使い切り、相手を詰め切る展開を考える方が勝ちやすいと感じた。
7世代環境で使っていたと構築経緯に記載したが、当時参考にしたのはこの構築だったと記憶している。原案はれいとうビームではなくトライアタックを採用しており、昔使っていた頃は自身もトライアタックで採用していた。現世代でも使用当初はトライアタックで採用していたが、HDベースのランドロスやポリ2の前でテラスを切らずに動いてくるカイリューが多すぎたため、れいとうビームに変更した。テラスを切ってこないガチグマにもかなりのダメージを与えられたため、この変更は成功したと感じている。
カイリュー@こだわりハチマキ テラスタイプ:ひこう 特性:マルチスケイル
185(148)-204(252↑)-115-×↓-120-114(108)
テラバースト じしん アイススピナー しんそく
初手に置いてもトリル下で動かしても強い枠。トリルエース想定であったが、初手置き性能も確保したいためある程度Sを伸ばした。ポリゴン2が苦手とするオーガポンに強いため、並びとしての相性が良かった。
テラバースト/じしん/しんそくで技構成は概ね完結している。後の1枠はげきりん等が採用されがちであるが、今回はランドロスを重く見てアイススピナーを採用した。アイススピナーに関して、ランドロス対面でいかくが成立した時点でクリアチャーム型ではないため切られがちだったのか、よく通った印象。フィールド展開系構築に抗う意図もある。
配分の参考元は以下の記事。
ウーラオス (連撃) @きあいのタスキ テラスタイプ:ゴースト 特性:ふかしのこぶし
191(124)-200(252↑)-131(84)-×↓-81(4)-123(44)
調整意図
A-特化
HB-A189パオジアンのサイコファング+ふいうちの瀕死率約3%
D-余り
S-準速70属抜き
初手に投げて1-1交換以上を狙う枠。カウンターを採用するためS振りのメリットが少なく、耐久にある程度努力値を回した。鉢巻パオジアンの悪テラスかみくだくを2回耐えて勝つ試合もあるなど、B振りの恩恵は大きかった印象(相手が特化でも中乱数で耐える)。カバルドンを採用しているためか、初手にオーガポンから入られることがかなり多く、カウンターが良く刺さった。パワーウィップを避けてしまうとその後の択が厳しくなるのだけが難点。
”ポリゴン2軸はキノガッサが重くなる”という固定観念があり、見せ合いに居た場合にカバルドン+サーフゴーまで選出が確定するのが渋かったのでS実数値を123まで引き上げたが、流石に環境に殆ど居なかったのでH156-B100振り調整でも良いかもしれない。
カバルドン@オボンのみ テラスタイプ:はがね 特性:すなおこし
215(252)-132-161(68↑)-×↓-116(188)-67
じしん あくび ステルスロック ふきとばし
”タケルライコが強すぎる”ため採用した地面枠。ライコ対策のほか、一定数存在した晴れ系統の構築やアローラキュウコン入りにも抗え、ステロあくびループという分かりやすい展開を構築に付与できる点で優秀だった。選出する場合は大体後述のカミとセットだったが、必要に応じてポリゴン2辺りと合わせることもあった印象。構築上の最大の役割は、初手ウーラオス展開を成功させるために見せ合い画面で相手の初手オーガポン、ウーラオス、パオジアン選出を誘導し、カイリューの選出を抑制することにあったと思う。
配分の参考元は以下の記事。D振りがかなり偉く、フェアリーテラス眼鏡カミのムーンフォースをC187で確定耐え、C205でも瀕死率25%なので対カミの立ち回りに大分余裕がある。
ハバタクカミ@ブーストエナジー テラスタイプ:でんき 特性:こだいかっせい
143(100)-×↓-83(60)-167(92)-156(4)-205(252↑)
カバルドンと合わせてステロあくび→積みのムーブを形成する駒として採用。原案はいたみわけを採用していたが、あくびガチグマに抗うことを企図してみがわりに変更した。基本的にライコ入りに投げたいと考えており、ライコと同居しがちなハッサムに抗えるようにするべく、じんらいとバレットパンチを共に半減できるでんきテラス個体を使用した。
参考元は以下の記事。
サーフゴー@たべのこし テラスタイプ:ひこう 特性:おうごんのからだ
177(116)-×↓-116(4)-199(220↑)-112(4)-125(164)
受け回しへの抵抗を図る枠。ドヒドイデ+ディンルーやママンボウ+パオジアン、キョジオーン、受けループ(?)を見たら選出する。2月中旬に"でんそん枠"で見かけ、強そうだったので採用した。
使い始めはみがわりが残らない状態で鉢巻パオジアンと対面した場合にも勝ち筋が残り、きあいだまの火力が底上げされる格闘テラスで採用していた。最終的には、原案通りディンルーや終盤にかけてちらほらみかけたドオーを完封でき、グライオンにも勝ち筋が残る飛行テラスで使用した。
選出の汎用性を落とさずに受け回しに勝ち筋を作れる駒として、かなり重宝した。このポケモンのきあいだまのおかげでかなり勝率が底上げされていた印象。
配分の参考元は以下の記事。
【選出パターン】
基本選出。Big6系統には大体これ。ウーラオスで相手の初手と打ち合い、2番手にポリゴン2を出してトリックルームを展開して詰めていく。
基本選出がしづらい場合の選出。Big6系統にライコが入っている時など。
・サーフゴー@2
対ドヒドイデ+ディンルーやママンボウ+パオジアンなど、種々の受け系統構築に投げる。オーロンゲ入りなどにもサーフゴーを絡めて選出していた。
キョジオーン入りにもサーフゴーは投げることになるが、S14の6位構築のようなキョジオーン以外が対面に寄った構築に投げると、キョジオーンが選出されていない場合にパワーで負けることになるので、毎回律儀に"選出択の迷宮に閉じ込め”られていた。キョジオーン+ドクガ辺りにはサーフゴーを投げて良いと考えているが、キョジオーン+big6系統には投げない、と割り切っても良いかもしれない。
対晴れ系統など。コータスをポリゴン2とカバでマークする。@1はカイリューかハバタクカミ。
基本選出が可能かから考え、厳しければ柔軟に対応する、という形で選出を組み立てていた。
【結果】
TNルリ 最高最終2014-353位
TNスカーレット 最高2039/最終1986-662位
最終順位
最高レート、順位
【感想】
SVのS11から久しぶりにランクマッチに潜っており、S12, S14と経ての2000到達だった。ある程度勝率が高かったため、最終日に夜通し潜ればもう少し最高到達点は上げられたとも感じているが、翌日も勤務があり体力的に厳しかった。3シーズン続けて2000に届いておらず、2000に乗った段階である程度満足もしていた。
この並び自体はシーズンの中盤には大体完成していたが、中盤までかなり数が多かったママンパオ系統に対する勝ち筋を増やすため、カイリューサフゴポリ2は固定で電磁波カミ+身代わりビルドラオスの並びを試したりしていたために2000への到達が最終日前日になってしまった点は悔やまれる。終盤にかけて炎ポンが増えており、カウンターウーラオス始動展開が刺さっていることにもう少し早く気づけていれば、最終日までにもう少しレートは盛れていたかもしれない。
懐かしい型のポリゴン2でシーズンを通じて戦えた点はとても楽しく、非常に有意義なS15を過ごせたと思う。次は2100辺りを目指して潜るかもしれない。
【スペシャルサンクス】
・ハバタクカミを交換してくれたGUMico